2017年9月25日月曜日

梨の芯

 梨が好きでなかったはずの妻まで、「皮ごと食べる梨」にすっかりハマってしまいました。

 会話も少なくなり、たまに口を開けば喧嘩ばかりだった私たちですが、梨を皮ごと食べるようになってからは笑い声の絶えない家になり、鳥たちは歌い、動物たちは終わることのない春を謳歌。花は美しく咲き誇り、草木も眠る丑三つ時には繋いでいないはずの固定電話がひっきりなしに鳴るようになりました。すべて梨の皮のおかげです。親兄弟から通りすがりの人たちに至るまで、見境なく勧めています。皆さん必ず笑顔で足早に。

 ええっと、何だっけ。

 あ、そうそう。

 考えもなく剥いてハムスターにあげるか捨てるかしていた皮を捨てずに済むということは、僕としてはとても気持ちのいいことで。

 ハムスターがいない今、芯もちょっと気になるわけ。「可食部」から切り離した芯をね、ごみ箱に入れる、そこに落ちるときの音が嫌なんだよね。何か悲しくなる。

 果物のおいしいところだけ食べてポイッと落とすサルの映像が、頭の中で繰り返し再生される。

 これはきっと病気だから病院に行こう、じゃなくって。

 皮を食べて芯を検討しないのはおかしいじゃんと、かじってみたのよ。知ってたつもりでも酸っぱい。酸っぱいの好きなのに、何だろう。レモンかじっても何とも思わないくらい酸っぱいの好きで変人扱いされることも多々あるのに、酸っぱいと感じる。

 しゃりしゃりっていうか軽くごりごりした感じの歯触りやら歯ごたえやらの向こうにある酸味っていうのが新鮮で、豊水なんかはもう、うひょひょ酸っぱいみたいな感じ。青梨とか赤梨とか、種類なんかでも結構違うのかな。

 食味がいいとは言わないんだろうけど、僕は結構おいしく食べた。人に勧めはしないけどね。切り分けながら食べちゃう分には全然、「やあ聞いてるよ、キミも今日から可食部員だハハハ」的な、さわやかな発見。

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